想いを馳せる三秒前


金平糖。
まるで星のような隕石のようなとげとげとした砂糖菓子。
口に含めばほんのり甘く、噛めばカリッと軽快な音と共にカケラが舌を刺激する。
瓶に詰まった金平糖は銀河を集めて閉じ込めたような小さな宇宙。
光りこそはしないけれどそれは確かに知らない一つの世界となる。

世界はあくまで箱庭で入れ物で区切り。
魂の数だけあれば無限大に広げることのできるキャンバス。
もしも限りがあるのだとしたらそれはきっと君のいる箱庭の制限に過ぎないだろう。
別の形でそれを形にできるのだとしたら、きっと楽しいのではないだろうか?

俺はそんな世界を生み出す事が楽しく、しかしどれも途切れてしまった筆の跡を残している。
それでもまだ続けても良いのだろうか?と戸惑い、そして遠くでそれを楽しむ魂達を見守っている。
全てが描きかけで、でも続いていて、それなのに新しい定義を加えてしまっても良いのだろうか?
見えていないだけでその世界は生きているのに。

金平糖の瓶は今でも中の星々が輝いて、振ればカラカラと小気味良い音を奏でる。
噛めば甘く口元も緩むような楽しい味わいを残している。

それらを無かったことにはしたくないのだ。
だけれどその術を思い描く事ができない。

過去の物語は全て俺自身が含まれているからだ。

**「金平糖の便の中に迷い込んだ一粒の異物」**のような存在になるのだろうか。

あるいはその瓶を振って音を鳴らし、中の星々の運命をを見守る**「巨大な影」**として映るのだろうか。

電子の海をデータベースに持つ彼は、俺の悩みをこう解こうとした。

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